学術大会報告
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第19回ヒトと動物の関係学会 学術大会 |
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第19回ヒトと動物の関係学会学術大会・総会についてのご報告 |
2013年3月9、10日の2日間、東京大学農学部において第19回ヒトと動物の関係学会学術大会を開催することができました。
今回の大会では、1日目に鹿熊勤氏、広瀬敏道氏、横山隆一氏の3名をパネリストに「エコツーリズム」と題したシンポジウムを、2日目には内山秀彦氏、井本史夫氏、室岡一郎氏、遠矢家永子氏をパネリストに「猫がジェンダーを超えるとき−男が猫を飼う心理」と題したシンポジウムをそれぞれ行いました。また、「東京電力福島第一原発事故の放射能に曝されている家畜と飼育農家、支援市民の現況―避難指示区域には900頭の牛が生きている!」というテーマで松木洋一氏による震災特別講演も行われました。一般研究発表は、口頭発表が21件、ポスター発表が8件で、奨励賞には飯田恵理子氏(京都大学野生動物センター)そして任真弓加氏(帝京科学大学大学院)の2名が、ベストポスター賞には、米屋さくら氏(北星学園大学)が選出されました。今回の大会から学生・院生の発表については事前の学術発表審査会をこれまでの口頭発表会から抄録査読による事前審査に変更いたしました。初めてのことでしたが、選出された学生院生の皆様のご努力とご協力のもと当日の学術発表はこれまでどおり、成功裏に行われたことを嬉しく思っております。また、これによって地方の学生・院生のみなさんが発表しやすくなりましたので、学会を維持・発展させていために必須といえる若い力の結集を次回の大会にも期待をしたいと思います。
来年は第20回学術大会を数えることになりました。記念大会として現在、準備が進められております。日程は、2014年3月8・9日、会場は第一回の設立記念学術大会の場所に戻り、東京大学駒場キャンパスにて開催される予定です。来年も多くの方に参加頂きますようお願い申し上げます。最後に、本年の大会にご参加頂いた方々、ならびに大会の開催にご協力をいただいた方々にお礼を申し上げます。 |
ヒトと動物の関係学会常任理事
第19回 学術大会 大会長
南佳子(みなみ動物病院) |
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第19回大会 奨励賞受賞者 飯田恵理子 (京都大学野生動物研究センター)
この度は栄誉ある奨励賞を頂き、大変嬉しく光栄に思っております。また、学術大会において多くの方々から助言を頂くことができ、とても勉強になりました。今後の研究活動に活かしていきたいと思います。
アフリカと聞くと多くの人が、テレビで見るような動物や自然に溢れた「野生の王国」をイメージするのではないでしょうか?しかし実際には、タンザニアのあちこちで大規模開発が行われており、多様な動物を見られる場所は限られているのが実情です。私たちとはあまり関わりのない問題のようですが、実際には日本も含めた先進国の援助によりこうした開発が進んでいます。そうしたなかで、注目されてこなかった、言い換えれば人が見て見ぬふりをしてきた、人間と動物間の関係に興味を持ち研究を行ってきました。自然環境が今まさに変容しようとしている地域での調査を通じて、現在進行中の開発により地域の人々の活動がどう変化し、それが動物にどのような影響を与えるのかを明らかにし、調査地域の保全に役立てるだけでなく、他の地域でも活かせる保全政策の提言を行っていきたいと考えています。
最後に、本研究を進める上でご指導、ご協力を頂きました京都大学野生動物研究センターの皆様、タンザニアの関係者の皆様、そして私に多大な影響を与えてくれた野生動物たちに心より感謝申し上げます。本当にありがとうございました。
第19回大会 奨励賞受賞者 任真弓加 (帝京科学大学大学院)
奨励賞をいただきましたことに大変感謝しております。
いつもブレることなく支えて下さった、石坂奈々さん、藤田典子さん、金子明日香さんには
本当に感謝しています。
この場ではお伝えしきれない大勢の人の支えのおかげで、私は研究を続けることができ、
その成果が今回奨励賞という形となって表れたことに感激しております。
我々にとって犬とは?猫とは?ペットとは?ここまで深く考えることに意味はあるのかと
悩みながら研究に取り組んで参りましたが、個人的には有意なものだと思っております。
日本人特有のペット観なるものが、一つ一つ紐解かれ、少しずつ明らかになることで、
「ヒトと動物の関係」における様々な分野が前進することを期待します。
最後に、研究を進めるにあたり、常に傍で見守りご助言下さった横山章光准教授、
ご指導・ご協力下さった濱野佐代子准教授にこの場をお借りしてお礼を申し上げます。
本当にありがとうございました。
今後も、私一人の力だけではなく、良い意味でたくさんの人に寄りかかりながら
ヒトと動物の関係を考えることに精進して参る所存です。
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大会詳細 |
日時 |
2013年3月9日(土)・10日(日) |
場所 |
東京大学農学部 1号館 8番教室、アネックスセイホクギャラリー |
アクセス |
南北線「東大前駅」徒歩2分・千代田線「根津駅」徒歩10分
丸ノ内線「本郷三丁目駅」徒歩12分 |
開催要項 |
3月9日(土) |
<シンポジウム1>
「エコツーリズム」
座 長: 石田 おさむ(帝京科学大学)
パネリスト :
「六次産業化の視点から展開されている獣害対策事例」--- 鹿熊 勤(自然系ジャーナリスト)
「地域を元気にする日本型のエコツーリズム」--- 広瀬 敏道(エコツーリズムセンター)
「 日本のエコツーリズムの課題 」--- 横山 隆一(日本自然保護協会) |
3月9日(土) |
<震災特別講演>
「東京電力福島第一原発事故の放射能に曝されている
家畜と飼育農家、支援市民の現況
−避難地域にはまだ900頭以上の肉牛が生きている!」
松木 洋一(日本獣医生命科学大学名誉教授) |
3月10日(日) |
<シンポジウム2>
「猫がジェンダーを超えるとき−男が猫を飼う心理」
座 長: 加藤 由子(動物ライター)
パネリスト :
「現代社会における猫の存在」--- 内山 秀彦(東京農業大学)
「猫男子ですが、何か?」--- 井本 史夫(井本動物病院・横浜)
「なぜ、男たちはネコと暮すのか」--- 室岡 一郎(桜美林大学)
「『男』がネコに癒されたいワケ」--- 遠矢 家永子(特定非営利活動法人 SEAN) |
3月9日(土)
3月10日(日) |
<口頭発表/ポスター発表> |
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タイムテーブル |
3月9日(土) |
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09:10
09:50
10:00〜12:00
12:00〜12:45
12:45〜13:30
13:30〜14:15
14:15〜14:30
14:30〜17:00
17:00〜17:15
17:15〜18:15
18:30 |
受付開始
開会挨拶/大会長:南 佳子
口頭発表<演題1−8>
昼食・休憩
ポスターセッション
口頭発表<演題9−11>
休憩
シンポジウム1 「エコツーリズム」
休憩
震災特別講演
懇親会 |
3月10日(日) |
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08:30
09:00〜11:30
11:30〜13:00
13:00〜14:00
14:00〜14:15
14:15〜14:30
14:30〜17:00
17:00
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受付開始
口頭発表<演題12−21>
昼食・休憩、理事会・評議員会
総会
奨励賞およびベストポスター賞授与式
休憩
シンポジウム2 「猫がジェンダーを超えるとき−男が猫を飼う心理」
閉会挨拶/大会長 |

※口頭発表/ポスター発表の大会演題を含めた詳細プログラムをダウンロードできます。
※あくまで、現時点での暫定プログラムとなりますので、今後注意して定期的にホームページでご確認ください。

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参加費 |
参加費 |
事前登録 |
当日登録 |
学 生 |
一 般 |
学術大会費 |
4,000円 |
5,000円 |
3,000円 |
7,000円 |
懇親会費 |
4,000円 |
5,000円 |
2,000円 |
5,000円 |
※事前登録の場合 4000円-事前登録の振込期日は2月25日(月)までです。
それ以降の方は当日会場受付にてお支払いください。
※1日のみ参加の場合でも同参加費がかかります。
※振込先:郵便振替口座00970-1-207274 ヒトと動物の関係学会
尚、お振込の際、通信欄に「第19回学術大会費」「懇親会費」等とお振込内容をお書き添えください。
お手数ですが、どうぞよろしくお願い申し上げます。
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問合せ先 |
ヒトと動物の関係学会事務局
〒537-0025 大阪市東成区中道3-8-15 大阪ペピイ動物看護専門学校事務局内
TEL&FAX:06-6971-1120 E-mail:hars-info@hars.gr.jp
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