ヒトと動物の関係学会(HARs)

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学術大会報告

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第17回 ヒトと動物の関係学会 学術大会
 
第17回ヒトと動物の関係学会学術大会・総会についてのご報告
2011年6月25・26日の2日間、東京大学農学部2号館2階大1講義室において、170名の参加者のもと、第17回ヒトと動物の関係学会学術大会を開催することができました。今回の大会は、本来は3月12・13日に行われるはずでありましたが、3月11日に発生した東日本大震災のため延期となっていたものであります。この場をお借りして、被害に遭われた方々にお見舞いを申し上げるともに、急な予定変更によりご迷惑をおかけした方々にお詫び申し上げます。今回、シンポジウムは、一日目が「東日本大震災 被災地での動物についての緊急報告」、二日目が「『多頭飼育』問題を考える」が行われました。一般研究発表は、口頭発表が19件、ポスター発表が7件でした。このうち、院生のための学術発表審査会で奨励賞が宝田一輝さん(京都大学野生動物センター)に、ベストポスター賞は、安井早紀さん(京都大学野生動物センター)に授与されました。本大会は、開催日が変更されたのにも拘わらず、多くの方の出席をいただき、活発な議論が交わされました。シンポジウムにおいては、東日本大震災の被災地におけるヒトと動物の関係について、本学会として何らかの対応を行うことを確認し、多頭飼育問題についても、今後更なる議論がなされることと思います。また、今回、中止になりましたが、「エゾシカによる被害の防止と対策」についても改めて取り組まれることを期待しております。
今回の研究発表については、抄録が2月に刊行された28号に掲載されております。シンポジウムについては本年12月ころに刊行される会誌に掲載の予定です。来年の第18回学術大会・総会は、2012年3月10・11日に開催される予定です。来年も多くの方に参加頂きますようお願い申し上げます。最後に、本年の大会にご参加頂いた方々、ならびに大会の開催にご協力をいただいた方々にお礼を申し上げます。
ヒトと動物の関係学会副会長
第17回 学術大会 大会長
東京農業大学 小川 博
大会の様子

大会長挨拶

会場(1日目)

シンポジウム(1日目)
 

ポスターセッション

会場(2日目)

シンポジウム(2日目)

奨励賞授与(宝田一輝さん)

ベストポスター賞授与(安井早紀さん)

受賞者
     
     
奨励賞受賞・宝田一輝さんの言葉
この度は奨励賞という栄誉ある賞をいただき、誠にありがとうございます。非常に光栄に思います。研究を行うにあたりご指導をいただいた京都大学野生動物研究センターの皆様、ご協力をいただいた京都市動物園の皆様に心より感謝申し上げます。また学術発表審査会、学術大会においても多くの方々から助言を頂くことができました。今後の研究に活かしていきたいと思います。
私はこれまで2年間、動物園で研究を行ってきました。動物園は日本から遠く離れた野生で暮らしている動物たちを身近に観ることのできる素晴らしい場所だと思います。その中でも特にゴリラに魅了され研究を行っています。現在、日本の動物園で飼育されているゴリラはわずか22頭であり個体数の維持が困難な状況に瀕しています。研究を通じてゴリラの行動を知るだけでなく、その成果を飼育技術、展示方法に少しでも活かすことができればという思いがあります。そのためにも受賞に満足することなく今後も研究に精進いたします。本当にありがとうございました。

京都大学野生動物研究センター
宝田一輝
ベストポスター賞・安井早紀さんの言葉
この度、「ヒトと動物の関係学会第17回学術大会」におきまして、ベストポスター賞を頂くことができたことを大変光栄に思います。本研究を進める上では、国内のさまざまな動物園においてアンケート調査や行動観察などの面でご協力いただきました。この場をお借りして、各動物園関係者及びスタッフのみなさまに心より御礼申し上げます。
学会期間中には、多様な分野の方々からご意見・ご教示を頂くことができ、今後研究を進めていく上でとても参考になりました。ゾウは絶滅に瀕している動物であると同時に、動物園で最も人気のある動物の一つです。その一方で、ゾウの行動や社会についてはいまだ多くの謎があります。今回の受賞を励みに、今後より深くゾウを理解するための研究を推進するともに、野生と飼育の双方におけるゾウの保全と幸福に貢献していきたいと思います。
最後に、本研究を進める上で多岐にわたるご指導・ご協力をいただきました京都大学野生動物研究センターの村山美穂教授、伊谷原一教授、田中正之准教授、同センターのみなさま、そして東京大学大学院の今野晃嗣氏に感謝いたします。今後ともさらなるご指導・ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。本当にありがとうございました。

京都大学野生動物研究センター
安井早紀
大会詳細
日時 2011年 6月25日(土)・26日(日)
場所 東京大学農学部2号館化学第一講義室
アネックスセイホクギャラリー
東京都文京区弥生1-1-1
南北線「東大前駅」徒歩2分・千代田線「根津駅」徒歩10分
丸ノ内線「本郷三丁目駅」徒歩12分
開催要項
6月25日(土)
  12:00 受付開始
  12:50〜13:00 開会挨拶
第17回学術大会大会長/小川 博(東京農業大学)
  13:00〜15:15 口頭発表(0-01〜0-19)
13:00-13:30 座長: 石田 おさむ(帝京科学大学)
0-01)中国古代のイヌの品種改良
藤島 志麻
O-02)動物園のニシゴリラにとって来園者とは?
宝田 一輝(京都大学野生動物研究センター)
13:30-13:45 座長:谷田 創(広島大学)
O-03)宮城県石巻市田代島における猫観光の地域的背景
白柳 かさね(首都大学東京大学院都市環境科学研究科観光科学)
13:45-14:15 座長:伊谷 原一(京都大学)
O-04)希少動物保護における「まなざし」の非対称性の一考察:ユキヒョウ保護を事例に
木村 奈津子(一橋大学大学院)
O-05)動物保護の仕事に与える外部アクターの影響
―天然記念物「奈良のシカ」の保護活動を事例として
東城 義則(総合研究大学院大学)
14:15−14:45 座長:小林 信一(日本大学)  
O-06)幼児を対象とした動物介在教育プログラムの開発に関する
予備調査〜飼育動物との関わりにおける保育者の介在が幼児の発話と行動に及ぼす影響について〜
森元 真理(広島大学大学院)
O-07)聴導犬意識調査
塩谷 清香(帝京科学大学)
14:45-15:15 座長:加藤 謙介(九州保健福祉大学)
O-08)他者およびペットへの愛着のスタイルが児童期から青年期の孤独感に及ぼす影響
光井 麻理(ノートルダム清心女子大学大学院)
O-09)コミュニケーション障がい児へのアジリティーを使ったセラピーの試み
津田 望(のぞみサポートセンター市原)
  15:15-16:30 ポスターセッション(P-01 〜 P-07)
座長:新島 典子(ヤマザキ学園大学)
P-01)感染症の報道から見た人と動物の違い −新聞記事の計量的テキスト分析の試み−
臼澤 基紀(財団法人エイズ予防財団/国立国際医療研究センターエイズ治療・研究開発センター)
P-02)ペットフード広告にみるドッグフードの変遷
土田あさみ(東京農業大学)
P-03)ネコの毛色変異の地域差および性格との関連性
大石孝雄(東京農業大学)
P-04)タイ北部の山村におけるイヌ飼育−個体数管理の方法について−
増野高司(国立民族学博物館)
P-05)幼稚園児に対する犬を伴った訪問型動物介在教育に関する研究II
佐藤智美(広島アニマルケア専門学校)
P-06)丹沢山麓における獣害防止柵の効果と獣害に対する住民感情
大岩幸太(東京農業大学)
P-07)ゾウの性格評定方法の検討
安井早紀(京都大学野生動物研究センター)
  16:30〜17:30 東日本大震災、被災地での動物についての緊急報告
     家畜:河野充彦(NOZAI宮城家畜部)
ペット:岩崎雅和(岩崎動物病院)
  18:00〜 懇親会(農学部食堂)
 
6月26日(日)
  9:30 受付開始
  10:00-12:30 口頭発表(O-10 〜 O-19)
10:00−10:30 座長:若生謙二(大阪芸術大学)  
O-10)フィリピンのクモ相撲
関根 幹夫(開明中学校・高等学校) 
O-11)熱帯魚の観賞がヒトの心理に及ぼす影響について
門多 真弥(京都女子大学大学院)
10:30−11:00 座長:大矢 大(京都女子大学) 
O-12)ペットの喪失と飼い主の性格特性―「お悔やみの手紙」の是非―
藤田 典子(帝京科学大学大学院)
O-13)両生類・爬虫類を飼っている人と犬、猫を飼っている人の比較調査
任 真弓加(帝京科学大学大学院)
11:00−11:15 座長:横山 章光(帝京科学大学)
O-14)ペット飼い主用コンピタンス尺度の開発
佐久間 伸一(国際医療福祉大学大学院)
11:15−11:45 座長:甲田 菜穂子(東京農工大学) 
O-15)認知症高齢者に対するアニマルセラピーの普及に関する調査
迫田 文(特定非営利活動法人アニマルセラピー協会)
O-16)自閉症児とイヌの社会的手がかりへの理解に関する比較実験的
アプローチ
竹花 正剛(R.E.A.D.D.学習相談室)
11:45-12:00 座長:加藤 謙介(九州保健福祉大学) 
O-17)自閉症児に対する乗馬の効果に関する研究
−バランス能力と注意力について−
内山 秀彦(東京農業大学)
12:15−12:30 座長:内田 佳子(酪農学園大学) 
O-18)犬の話題の言語療法への活用
野中 健一(立教大学)
O-19)医療観察法病棟における動物介在療法確立に向けて
藤田 奈都美(NPO法人もらと)
  12:45-14:00 昼食・休憩
理事会・評議員会
  14:00−14:30 学会総会、奨励賞及びベストポスター賞授与式
  14:30−16:30 シンポジウム 「多頭飼育」問題を考える
コーディネーター:古荘 純一(青山学院大学教育人間科学部教育学科)
パネリスト:
江端 資雄(奈良県郡山保健所)
『動物側の現場から見た「多頭飼育」問題』
細川 雅人(大阪市此花区保健福祉センター)
『人間側の現場から見た「多頭飼育」問題』
横山 章光(帝京科学大学アニマルサイエンス学科)
『人間動物関係学から見た「多頭飼育」問題』
  16:30 閉会挨拶
第17回学術大会大会長/小川 博(東京農業大学)


 
     
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