ヒトと動物の関係学会(HARs)

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学術発表審査会

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第6回 学生院生学術発表審査会結果と総評
2010年1月9日(関東地区:麻布大学)および2010年1月10日(関西地区:京大会館)においてヒトと動物の関係学会6回目の学生院生学術発表審査会が行われた。審査員は学術委員および編集委員などで構成され、発表演題は関東地区10演題、関西地区8演題、そのうちの11演題が3月の大会での発表権を獲得した。また、奨励賞としてこのうち1題が選ばれた。奨励賞は大会時の総会において授与式が行われる。

関東地区:麻布大学

関西地区:京大会館
 

奨励賞
アフリカにおける牧畜民と野生動物の関係の変化
 目黒紀夫(東京大学大学院)

大会発表権獲得(発表順)

1. 動物の好き嫌い〜親から子どもへの影響力〜
北澤美希(帝京科学大学)

2. ペット飼育による「人の睡眠」への影響に関する研究
石坂奈々(帝京科学大学大学院)

3. 公共宿泊施設における身体障害者補助犬同伴者の受け入れに関する調査
五十嵐彩乃、石川俊介、高岩真意(日本大学生物資源科学部)

4. アフリカにおける牧畜民と野生動物の関係の変化
目黒紀夫(東京大学大学院)

5. 丹沢山麓の獣害地域における住民感情
大岩幸太(東京農業大学)

6. 社会的認知能力の犬種差について
坂田日香里(麻布大学獣医学部)

7. 幼稚園における動物介在教育に関する研究
〜ニュースレターが動物飼育に対する教員の意識を向上させることは可能か?〜
森元真理(広島大学大学院)

8. 大学生における愛着スタイルとペットとの関係性についての研究
光井麻理(ノートルダム清心女子大学大学院)

9. 牲犬と芻狗―中国古代のイヌ観―
藤島志麻(京都大学)

10. 人間と動物が織りなす関係の社会的意味-「肉用牛農家」における生活の構築-
佐野市佳(関西学院大学)

11. ゾウの性格評定と関連遺伝子の探索
安井早紀(京都大学野生動物研究センター)

※学術発表審査会に発表者の皆様へのおしらせ
(今後の動きについてー発表者は必ずお読みいただき、大会発表の手続きをしてください)

  • 大会発表権を獲得された発表者の皆さんは学術大会当日(東大にて)での発表をお願いします。審査会での発表を経て、本大会でのアブストラクトを修正・変更したい場合は、1月15日午後5時までに、今回と同様にパソコン上でHPから投稿し直してください(再投稿)。今回のものと差し替えます。再投稿されなかったものは、自動的に本大会のアブストラクトにそのまま反映されます。
  • 辞退される場合は結果発表から1月15日午後5時までに、事務局にメールでご連絡ください。それがない場合は「今回のアブストラクトのまま」プログラムに取り込みます。
  • 上位10名余には、審査員からの「さらに望まれること」をメールいたします。本番の発表に反映させることを望みます。

    今回選ばれなかった「大学院生」においては、本大会での一般発表ができる可能性は、まだあります。希望がございましたら、1月15日午後5時までに、今回と同様にパソコン上でHPから投稿し直してください(再投稿)。この場合、学術委員会で話し合い、時間・内容等を協議し、可能であれば口頭発表を許可する場合があります。またその場合残念ながら口頭発表がむりな場合でも、ポスター発表は可能です。本大会のアブストラクト集にはポスター発表のアブストラクトも当然掲載されますので、最後の希望欄に、どうするかを書いておいてください(もし口頭で駄目だった場合は、ポスターに回る・回らない)。

  • 上位10名余以外の方々は学術大会においてポスター発表が可能となります。ポスター発表を希望される方は、1月15日午後5時までに、パソコン上でHPから「ポスター発表」として投稿し直してください(修正可能)。その場合、希望者が多い場合はこちらで審査して、速やかにご連絡いたします。

  • 第16回学術大会一般演題 応募フォームはこちら(締切り 2009.1/15 17:00)

     

    ◆総評◆ 学術委員審査委員長・帝京科学大学 横山章光

    今年の「学生・院生のための学術発表審査会」は、例年より応募数が少なく、関東・関西合わせて18人の演者によって、執り行われた。毎年と同様、審査は延べ17人の専門家・関係者が行い、また自分の関係する組織・機関の審査はできないことになっており、極めて客観的な集計から、奨励賞1演題を含む11演題の発表が審査を通過し、本大会での発表件を獲得した。以下、個々について評する。

    奨励賞を獲得した目黒さんの「アフリカにおける牧畜民と野生動物の関係の変化」で演者は、豊富な写真を用いながらも、きちんとデータに基づき、牧畜民マサイの住民たちが農業化していく中で、野生動物に対する感覚が劇的に変化したことを証明した。さらに、これからの共存関係についてのアプローチを提示してみせた。

    北澤さんの「動物の好き嫌い〜親から子どもへの影響力〜」は、男児と女児の両親から受ける好みに差があり、それは男児女児の好み自体の質から来ているのではないかと推測し、石坂さんの「ペット飼育による「人の睡眠」への影響に関する研究」は、ペットに睡眠を邪魔されている飼い主ほどペットと眠ることを好んでいるということを、絆というキーワードから示唆した。
    五十嵐さんの「公共宿泊施設における身体障害者補助犬同伴者の受け入れに関する調査」は、小規模から大規模までの宿泊施設の大規模調査で、施設規模によって認知度合いが異なることを示した。大岩さんの「丹沢山麓の獣害地域における住民感情」は、農業従事者と非従事者において、加害する野生動物への感覚が異なり、農業従事者は「怒り」、非従事者は「怖い」と表現する傾向があると報告した。これは場所は違えど、奨励賞の発表にも通じていて興味深い。
    坂田さんの「社会的認知能力の犬種差について」は、特定の日本犬種と洋犬種の人間に対する行動を比較することにより、ヒトに対する社会的認知能力に、犬種ごとの差があるのではないかと推論し、森元さんの「幼稚園における動物介在教育に関する研究 〜ニュースレターが動物飼育に対する教員の意識を向上させることは可能か?〜」は、幼稚園飼育動物についての情報をニュースレターで定期的に発行していくことにより、飼育に対する意識の向上が期待できることを数値化した。光井さんの「大学生における愛着スタイルとペットとの関係性についての研究」では、例えば対人関係が不安定な場合、ペットは人間よりも安心できる存在として認識され、またペットの喪失に対しても過剰に反応してしまうということなどを指摘した。
    藤島さんの「牲犬と芻狗―中国古代のイヌ観―」は、ほとんど分析されていない中国の周漢時代の犬に対する考え方を、多くの文献から推測し、これらの時期に人々の死後世界観が大きく変わり、それと伴いイヌ観も変化していったのではないかと類推した。
    佐野さんの「人間と動物が織りなす関係の社会的意味-「肉用牛農家」における生活の構築-」は、肉用牛農家を規定する3要因として「飼育技術」「職業意識」「生産者の役割」を上げ、それらが常に再構築され、また同時に動物を敬うという動物観が存在することを指摘した。安井さんの「ゾウの性格評定と関連遺伝子の探索」は、国内動物園の3亜種43匹のゾウのDNA型を調査し、それを飼育担当者による正確の評定と並べて分析することで、特にASH1型がゾウの協調性や支配性に関係しているのではないかと推論した。

    今回の感想としては、研究としてはどの研究もかなりしっかりしており、6年前に比べると演題数は少ないものの、審査にはかなりエネルギーを吸い取られた。そして最後に本大会発表権の是非は、質疑応答時のやりとりにも大きく影響されたと思われた。審査員ともども、来年の審査会を心待ちにしている。

     

    学生院生学術発表審査会2010 プログラム
    関東会場:2009年1月9日(土) 麻布大学獣医学部棟7階
    時間 区分 プログラム 発表者
    12:50-13:00 開催宣言と発表者への注意
    13:00-14:15 AAE 座長:安藤孝敏(横浜国立大学)
    1) 老人福祉施設における動物を伴った訪問活動について 中村匡志(日本大学生物資源科学部)
    13:15-13:45 心理 座長:安藤孝敏(横浜国立大学)
    2) 動物の好き嫌い〜親から子どもへの影響力〜 北澤美希(帝京科学大学)
    3) ペット飼育による「人の睡眠」への影響に関する研究 石坂奈々(帝京科学大学大学院)
    13:45-14:00 ペットロス 座長:新島典子(ヤマザキ学園動物看護短期大学)
    4) 「子どものペットロス」への親の対応 濱島圭司(帝京科学大学)
    14:00-14:15 補助犬 座長:新島典子(ヤマザキ学園動物看護短期大学)
    5) 公共宿泊施設における身体障害者補助犬同伴者の受け入れに関する調査 五十嵐彩乃、石川俊介、高岩真意(日本大学生物資源科学部)
    14:15-14:45 動物観 座長:石田おさむ(帝京科学大学)
    6) アフリカにおける牧畜民と野生動物の関係の変化

    目黒紀夫(東京大学大学院)

    7) 丹沢山麓の獣害地域における住民感情

    大岩幸太(東京農業大学)

    14:45-15:00 動物福祉 座長:大谷伸代(麻布大学)
    8) 地域猫に関する調査 浅野有香(日本大学生物資源科学部)
    15:00-15:30 動物行動学 座長:小泉聖一(日本大学生物資源科学部生物資源学科)
    9) 飼い主の性格と犬の問題行動に関する研究〜分離不安との関連について〜

    立石佳奈子(麻布大学獣医学部)

    10) 社会的認知能力の犬種差について

    坂田日香里(麻布大学獣医学部)

    15:30-15:40 閉会宣言と発表者への注意


    関西会場:2009年1月10日(日) 京大会館
    時間 区分 演題 発表者
    10 :50-11:00 開催宣言と発表者への注意
    11:00-12:00 AAE 座長:信實洋介(朝日医療医療専門学校 福山校)
    1) 広島市安佐動物公園における動物介在教育に関する研究
    ━バックヤードガイド及びポニーの体験乗馬参加者の意識調査━
    山本匡土志(広島アニマルケア専門学校)
    2) 幼稚園における動物介在教育に関する研究
    〜ニュースレターが動物飼育に対する教員の意識を向上させることは可能か?〜
    森元真理(広島大学大学院)
    11:30-11:45 心理 座長:福岡今日一(イードッグ研究所)
    3) 大学生における愛着スタイルとペットとの関係性についての研究 光井麻理(ノートルダム清心女子大学大学院)
    11:45-12:15 ペット飼育 座長:谷田創(広島大学)
    4) マイクロチップに関する意識調査
    −イメージと愛着度の関連性−
    竹田彩葉(大阪コミュニケーションアート専門学校)
    5) マイクロチップに関する意識調査
    −飼育者のマナーと情報の重要度の分析−
    朝山彩(大阪コミュニケーションアート専門学校)
    12:15-12:45 動物観 座長:中島定彦(関西学院大学)
    6)

    牲犬と芻狗―中国古代のイヌ観―

    藤島志麻(京都大学)
    7)

    人間と動物が織りなす関係の社会的意味
    -「肉用牛農家」における生活の構築-

    佐野市佳(関西学院大学)
    12:45-13:00 動物行動学 座長:天野卓(東京農業大学)
    8)

    ゾウの性格評定と関連遺伝子の探索

    安井早紀(京都大学野生動物研究センター)
    休憩 60分
    14:00-17:30 関西シンポジウム
    第六回 「学生、大学院生のための学術発表審査会'2010」のお知らせ


     ヒトと動物の関係学会では、「学生、大学院生のための学術発表審査会」を実施しています。これは学生、大学院生等からの演題発表を審査し、学術大会の事前審査に代えるものです。口頭発表はもちろん、パワーポイントやビデオのみでの参加も受け付けます。審査を通過した演題は学術大会での発表権を得ることができるうえ、優秀な演題には奨励賞が与えられ、大会においても審査会同様の発表形式をとることができます。
    これまで、時間的・金銭的な理由で学術大会への参加が難しかった方、大会での学術発表には勇気のなかった方、当学会の試みにぜひご参加ください。お待ちしています。学生と院生にのみスポットを当てた学術発表会です。発表者以外の方も数多く参加していただき、ヒトと動物の関係学についての議論に花を咲かせていただきたいと願っています。
    ※ホームページには過去5回の発表会の詳細が載っていますのでぜひご覧ください。
    ※応募者は必ず大会発表規定をご覧ください。http://hars.gr.jp/congress.htm
      関東地区 関西地区
    演題およびアブストラクト提出締切 2009年12月12日(土) 2009年12月12日(土)
    審査会開催日 2009年1月9日(土) 2009年1月10日(日)
    審査会会場 麻布大学 獣医学部棟7階 
    (相模原市淵野辺1−17−71)
    JR横浜線「矢部駅」北口下車徒歩4分
    関西会場:京大会館101号室
    京阪線「神宮丸太町駅」下車徒歩7分
    (1週間以内に奨励賞と選抜優秀者10名前後がHP上で発表され、2008年3月6,7日に行われる学術大会にて発表する優先権が与えられます)

    ポスター・パンフのダウンロード

    募集規定

    1. 演題投稿資格
       投稿は学生(大学・大学院・その他教育研究機関)によるものとする。
    本人もしくは指導者が本学会の会員であることが必要である。(当日入会可)
       
    2. 演題の内容
       演題の内容はヒトと動物の関係に関するものとする。ヒトと動物の関係に関する研究、実践的報告など、ヒトと動物の関係の構築に寄与し、会員の相互啓発、議論の深化につながるものが望まれる。
       
    3. 演題投稿の方法
       上記内容の演題を上記の締め切り日時までに学会ホームページ上のフォーマットにそって学術委員会までE-mailで申し込む。
      ご応募されましたら、後日受け取りのメールを送信いたしますので、必ずご確認ください。なんらかの不備等によりご確認できない場合は、事務局までお問い合わせください。
       
    4. 演題発表と審査
      (1)演題発表
    発表は1題10分、質疑応答は5分とする。

    (2)審査委員会による審査
    申し込まれた演題は「発表審査会」で発表され、審査委員会によって審議決定し、その結果は速やかに応募者へ連絡するとともに学会ホームページで公表する。

    審査委員会は、学術委員会委員長(帝京科学大学・横山章光)を審査委員長とし、学術大会会長、編集委員会委員、学術委員会委員等を審査委員とする 。
       
    5. 学術大会への発表優先権
       「学生、大学院生向け学術発表審査会」で発表し、それなりのレベルと認められた発表には、学術大会への発表優先権を授与する。
       
    6. 奨励賞
       発表演題のうち、とくに優秀と認められた演題に対し、賞状および副賞を授与する。

    以上をご理解の上、応募フォームへお進み下さい。
    応募フォームはこちら(締切りとさせせいただきました)

    ポスター・パンフのダウンロード

    発表注意点

    ヒトと動物の関係学会 学術委員会

    今回は審査会に応募いただき、ありがとうございました。
    発表に関して、いくつか注意点を述べます。かなり細かいですが、最後まで読んでください。

  • 会場には遅れないようにお越しください。ぜひ他の発表も聞いて知見を広げてください。
  • 会場にお越しいただいたら、まず係の者にパワーポイントの原稿をUSBを用いて渡してください。
  • 発表は、ウィンドウズのビスタとXPを用意しておきます。マックの場合は、パソコンとプロジェクターへの連結器具もご持参をお願いいたします。
  • 10分発表、5分質疑応答を守ってください。
  • 質問には発表者がきちんと答えること。発表者以外の共同研究者からの助言は評価ダウンとなります。

     

  • 数日以内に、結果がHP上に発表されます。HPを頻回に確認してください。
  • 上位10名余が3月6・7日の「ヒトと動物の関係学会・学術大会」(東大)での発表優先権を持ちます。
  • 1発表が「奨励賞」となります。
  • 奨励賞は学術大会において、必ず発表してください。表彰式もあります。

     

  • 上位10名余は、学術大会当日(東大にて)での発表をお願いします。審査会での発表を経て、本大会でのアブストラクトを修正・変更したい場合は、1月15日午後5時までに、今回と同様にパソコン上でHPから投稿し直してください(再投稿)。今回のものと差し替えます。再登校されなかったものは、自動的に本大会のアブストラクトにそのまま反映されます。
  • 辞退される場合は結果発表から1月15日午後5時までに、事務局にメールでご連絡ください。それがない場合は「今回のアブストラクトのまま」プログラムに取り込みます。
  • 上位10名余には、審査員からの「さらに望まれること」をメールいたします。本番の発表に反映させることを望みます。

     

  • 上位10名余以外の方々は学術大会においてポスター発表が可能となります。ポスター発表を希望される方は、1月15日午後5時までに、パソコン上でHPから「ポスター発表」として投稿し直してください(修正可能)。その場合、希望者が多い場合はこちらで審査して、速やかにご連絡いたします。


    緊張されているかもしれませんが、全力を尽くしてください。

  • 問い合わせ
    ヒトと動物の関係学会事務局
    〒537-0025 大阪市東成区中道3-8-15 大阪ペピイ動物看護専門学校事務局内
    TEL&FAX:06-6971-1120
    E-mail:hars-info@hars.gr.jp

     

     

     
         
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