ヒトと動物の関係学会(HARs)

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月例会報告

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ヒトと動物の関係学会 宮崎例会
「宮崎県における動物介在活動・動物介在教育の展開」

日時: 2011年7月30日(土)13:00〜16:00
場所: 九州保健福祉大学総合医療専門学校 学生ホール
演者 三澤 尚明(宮崎大学農学部教授)・綾部 由美子(綾部動物病院)

   

 本例会は、『宮崎県における動物介在活動・動物介在教育の展開』をテーマに、宮崎県内で、長年、動物を介在させた実践に関わってこられた、三澤尚明教授(宮崎大学農学部)と綾部由美子氏(綾部動物病院)をお招きし、実践事例をもとに話題提供をして頂いた。
 三澤教授は、宮崎大学ボランティアサークル「びいだま」の顧問として、大学生主体のAAAの運営を行なってきた。びいだまは、大学生がAAAのコーディネーターとなり、AAAやホースセラピー、しつけ教室等を、ドッグトレーナーや、びいだま社会人部(一般の方)、地域住民と連携して活動を行なっている。活動に参加する犬は、「びいだま犬」と呼ばれ、年1回の更新制をとり、健康診断やしつけ等、適切なリスクマネジメントを行っている。三澤教授は、活動運営の問題点として、部員の確保・モチベーションの維持、活動資金の確保、リスクマネジメントの難しさ、社会人との持続的な連携を指摘した。また、これらの問題点の解決方法として、部員の勧誘、学内外の競争的資金の獲得、犬の健康管理、顧問・副顧問によるサポート体制等を挙げた。三澤教授は、「学生も社会人も『子どもの笑顔がみたい』という強い気持ちで活動を行なっている。子どもたちに、ヒトと動物の共生を、活動を通じて感じてほしい」と述べられた。
 綾部氏は、宮崎市内の幼稚園・小学校を中心に、様々な専門家と連携しながら、9年間にわたってAAEを実践されている。AAEの実施にあたり、リスクマネジメントには細心の注意を払い、ボランティアやボランティア犬に十分な指導等を行なっている。また、綾部氏は、現代の子どもに足りないものを社会体験と感じており、AAEは社会教育としての場であるとの位置づけを述べられた。さらに、綾部氏は、犬との活動を通して多くの大人(専門家)と関わることで、子どもに大人になることへの希望を与え、「生ききる力」をつけてほしいと話された。さらに綾部氏とともにAAEの実践に関わる3名の教諭(柳谷昌子氏:都城市立山之口小学校、北原厚子氏:宮崎市立宮崎南小学校、田崎みちよ氏:宮崎市立国富小学校)からの実践報告がなされ、動物とのかかわりを通した子どもたちの様々な変化について紹介がなされた。
 これらを踏まえてディスカッションが行われ、フロアの方々と盛んな意見交換が行われた。
 筆者はこれまで、活動の現場しか知らなかった。しかし、AAA・AAEともに、活動を展開・維持していくためには様々な課題があり、実践家の方々が多くの人と連携しながら対応していることを、本例会での議論を通して知ることができた。また、ケアや教育は長い時間をかけて行うため人や動物も変わっていくが、より良い実践を継続するためには、人材・動物双方の水準を維持していくことが重要だと学ぶことができた。何より、活動に関わる方々が、「(子どもたちの)良い笑顔が見たい」という気持ちを持ち、共有していることが、活動継続のモチベーションを支えていると感じた。

(宮崎遼子・九州保健福祉大学 社会福祉学部 臨床福祉学科 動物療法専攻4年)



 
     
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