ヒトと動物の関係学会(HARs)

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月例会報告

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第60回 ヒトと動物の関係学会 月例会
『オランウータンと人との関係−野生と動物園−』
日時: 2008年4月26日(土) 14: 00〜16:00
会場: 東京大学農学部4号館104室

講師:
黒鳥英俊(多摩動物園)

 今回の月例会のテーマは『オランウータンと人との関係』について。オランウータンを動物園と野生の2つの視点から多摩動物公園の黒鳥さんからお話いただいた。
動物園の視点では、日本における飼育頭数や動物園での飼育の歴史や、スカイウォークについて。
実はスカイウォークは旭山より多摩のほうが計画は早かったこと、現在人間と同じようにオランウータンも高齢化が進んでいること、オランウータンのビックリするほどの器用さ、記憶力など、一頭一頭の個性と共にお話いただいた。なにより驚いたのは世界一の長寿であるモリーの好奇心の高さ。毎日自分で好きな色を選びながら絵を描くなんて!この講演を聞いて今までなかった興味がオランウータンに対して生まれた。動物園というと猛獣類の前にべったりの私なのだが、無性に『オランウータン(と言うよりはモリー)に会いに行きたい。』と思った。
野生の視点では、現在開発が進むボルネオにおけるオランウータンの危機状況についてとそれを阻止するための『消防ホース・プロジェクト』について。
世界の90%が食用として使用しているパーム油の原料となるアブラヤシ。そのアブラヤシの栽培のため開発が進み、オランウータンは生活区域が狭められ、追いやられている。違法な栽培もあり川ギリギリのところまでアブラヤシは迫ってきている。
  川を渡れないオランウータン。そのオランウータンたちのために『橋』をかける。動物園の技術を野生に応用するこのプロジェクト。その橋の元となるのは消防ホース。消防ホースにこんな使い道があったとは!ホースをねじっていたがあれは中になにか軽くて丈夫なものを入れて使うことは出来ないのだろうか。そうしたらホースをもっと長く有効に使えるのではないか。
実際にかけられた橋の写真をみながら子どものとき遊んだアスレチックを思い出してしまった。あれが地上から20m以上のところにあると考えたら私は怖くて渡れないかもしれない。
  自然を開発という理由で壊していくたび、動物は生活区域を狭められていく。動物を危機へと追い込むことの出来る人間なのだからそれを阻止し、助けられるのも人間なのだと思う。知ったから出来ること、発信できることがある。ただ、知って考えて終わりにしては何も変わっていかないのだと思った。気付いたときから自分にできる何かを始めたらいいのだと思う。
帰宅途中寄ったコンビニで何気なく手に取ったお菓子に『この商品はパーム油を使用しています』の表示。一緒にいた後輩に『これパーム油使ってる!』とすぐさま二人で「このパーム油はちゃんとしたものかなぁ・・・」と考えてしまった。

(藤田典子 帝京科学大学) 



 
     
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