ヒトと動物の関係学会(HARs)

会員登録内容変更 | トップページへ戻る
HARs活動 | HARs関連機関の活動 |
過去の大会報告 | 事前登録 | 演題募集 |
学会誌一覧 | 学会誌購入 | 投稿 | 投稿規定 |

月例会報告

small logo
   

 

第59回 ヒトと動物の関係学会 月例会
『人間とクジラの多様なつきあい方』
日時: 2008年2月16日(土) 14: 00〜
会場: 東京大学農学部4号館104室

講師:
粕谷俊雄先生(前帝京科学大学教授)

 なぜか参加者約10名と、いつになく少人数。みんな、どうした?なに、ウッカリ忘れた?『事務局だより』、ちゃんとチェックしてくださいね。興味深い講演でしたよ。もったいないですよ。
粕谷先生のクジラ類研究は40年以上。(財)日本捕鯨協会鯨類研究所や水産遠洋水産研究所で研究に従事した経験から、日本が実施している調査捕鯨に対する考えをお話しくださった。捕鯨の歴史、商業捕鯨禁止にいたる経緯、調査捕鯨の法的根拠と政府の思惑などを前提に、政府管轄の研究施設では研究者の倫理を守ることが難しくなること、そして政府の方針にとって不利になる研究成果は発表しづらくなることを指摘。その結果、捕鯨に対する一方的なプロパガンダがなされることになることは問題だというお話だった。
クジラ類の研究施設は水産庁の管轄をはずれることが必要だと思うが、莫大な研究費をどうやって確保すればよいのかについては、まだ明確な答えはない。いずれにしろ調査捕鯨はやめるべきだと思う。法規制の枠外にあり、かなりの頭数が捕獲されている沿岸捕鯨については、漁民の生活もあるし徐々に消滅する方向で考えるのがいいのではないかという結論だった。
会場からは、「なぜ政府にはそんなに捕鯨にこだわる必要があるのか」、「感情的な反捕鯨運動だけが目立つことは逆効果ではないのか」などという質問が出た。先生は、「政府の古い体質は変わらない。そして捕鯨賛成か反対かというような問題については元来、感情的、感覚的で構わないものだと思う」。

  個人的にいえば、捕鯨に関する自分なりの結論が出ないまま長い時間を過ごしてきていた。先生の話を聞いて、ストンと落ちるものがあった。研究者の倫理についても改めて考えさせられた一日だった。  (編集委員 加藤由子)  


 
     
About Us | Privacy Policy | Contact Us | ©2008 Human Animal Relations (HARs)