ヒトと動物の関係学会(HARs)

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月例会報告

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第56回 ヒトと動物の関係学会 月例会
『ヒトはなぜ恐竜に魅かれるのか』
日時: 2007年6月30日(土) 14:00
会場: 東京大学農学部 4号館104号室

講師:
「恐竜の発掘・再現・イメージ」
本多成正(フリーライター)


56th月例会の様子

 この学会は動物についてを論じる場所であるが、今回の題材は異色であった。主人公が「恐竜」である。この生物を我々は見ることはもうできないが、特に子どもたちには絶大な人気を誇っている一角である。なぜ我々は恐竜に惹かれるのであろうか。常々不思議に思っていたその疑問を今回読み解くために、本多先生にご講演いただいた。
失礼であるが、話を聞く前は、単に「恐竜好き」のヒトの四方山話になると思ったのだが、全く違っていた。彼の話からはいくつもの名言が躍り出た。
「恐竜の復元は、科学だけでなく、宗教や文化がバックボーンとしてある。よって、科学と妄想のハザマにあると言える。人間のフィルターを通しているもの、それが恐竜である」
「恐竜の復元の歴史はある程度進んだところで安定期を迎え、何十年も同じ姿で描き続けられた。それは、慢心であった。私が思うに、1970年ぐらいから生じた恐竜ルネッサンス(羽毛恐竜など)の恐竜の新しい姿は、女性や黒人や先住民の解放運動の流れと無関係ではない」
「恐竜展も、資本主義が検閲しているに等しい。つまり、確かな情報を知りたい、というより、客が見たいものを見せるようになっている」
「恐竜を見に来る人は、骨が見たい人はいない。復元像が見たいのである」
「最近の子どもたちの恐竜を見に来るリアクションは変わってきている。この5年から10年でがらりと変化している。「あ、これ知ってる」とか「本で見た」とかのみ」
「恐竜展において、お客さまは神様だが、専門家やプロではない」
「虎を書いて、というと、みんな同じ模様・姿を書くが、恐竜を書いて、というと、専門家でさえ百人百様である。それが統一したとしても、それは真実とは言えない。それが恐竜の面白さであり、それを感じて欲しい」
先生の話は、恐竜だけではなく、さまざまな社会情勢やものの見方と関係していた。今回のご講演は私の中ではひとつの宝となった。多くの着想を得たが、ここには書かない。
すばらしかった。(HARs事務局長 横山 章光)



 
     
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