ヒトと動物の関係学会(HARs)

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月例会報告

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第54回 ヒトと動物の関係学会 月例会
『江戸の遊びに登場する動物 』
日時:
2007年4月21日(土) 14:00〜16:00
会場:
東京大学農学部 4号館104号室

 
青木宏一郎
青木宏一郎
ランドスケープガーディナー
1945年生まれ。千葉大学造園学科卒業。レクリエーション計画や公園設計に関する業務に携わる。東京大学、三重大学、千葉大学で非常勤講師を歴任。著書、『江戸の園芸』(筑摩書房)、『江戸時代の自然』(都市文化社)、『自然保護のガーデニング』(中央公論新社)、『江戸のガーデニング』(平凡社)、『江戸庶民の楽しみ』(中央公論新社)など。

目的:
 江戸の町における人と動物との関わりは、食べる、着る、飼う、捕る、遊ぶ、見える、殺す、祭るなど、多岐に渡っていた。また、庶民が動物を見る機会は、町中でもかなり頻繁にあったことは確かであろう。
ただ、江戸庶民ついて見れば、動物と直接関わる機会は、案外限られていたのではなかろうか。犬、猫、鼠などを除けば、たとえ身近にいても、意識的に関わることは少なかった。また、犬、猫についても、飼うことのできる庶民は一部であり、現代のペットのような接し方は考えにくい。狭い容器で飼える金魚にしても、室内で冬を越すことは困難で、庶民が飼うことは無理であった。
なお、接するというのは、人の方から動物を対象にするのであって、蚤や蚊のように寄ってくるものは、考慮しない。このことについては、動物を語るにあたって、異論があると思われるが、触れないことにする。
そのような中で、当時の人々が意識的に動物を対象としたのは、遊びの中と思われる。そこで、動物に関連する遊びにどのようなものがあったか、遊びの中にどのような動物が対象となったか。それらを時代順に追ってみたい。
遊びの中で動物が最も多く登場するのが見世物、人々がどのように楽しんでいたか。見世物での動物の位置づけ、役割について紹介したい。そして、見世物は、本物の動物ではなく、作り物とするなど、身近なものとしていることの意味。さらには、庶民が見世物としての動物に何を求めたか、どの程度人気があったかなどを探ってみたい。
以上、江戸の社会状況や主民の遊びなどを紹介しながら、動物と人との関係の一端を明らかにできれば幸いです。

 新年度最初の月例会は、江戸から大正・明治にかけての、庶民の自然との関わりを研究されており、著書も多数ある、青木宏一郎先生が講演してくださった。
今回は対象を動物、そして江戸時代と絞り、さらに主に「見世物」を中心に江戸初めから終わりまでの流れについて詳細に報告くださった。私個人としては、「無茶苦茶」面白かった。というのは、江戸時代の見世物は、「珍奇な動物」を、「ご利益があるから」と見に行く庶民が多く、それ以上に世界観を広げていこう、という姿勢がなかったことにある。現在の我々の動物観の根底に、この豊潤な江戸時代の動物観は「意識せずとも」残っている。懇親会で青木先生は「私は江戸時代の動物観は現代の動物観の原点だと思う」と言っておられた。翌日あわてて、府中市美術館の「動物絵画の100年」展最終日を見に行って、その思いを再確認した次第である。(横山章光)


 
     
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