ヒトと動物の関係学会(HARs)

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月例会報告

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ヒトと動物の関係学会第37回 月例会
動物観研究会公開ゼミナール2003
移入種をめぐる日本人の動物観

 2003年11月30日、東京農工大学において動物観研究会公開ゼミナール2003を基にヒトと動物の関係学会第36回月例会が開催された。今回は、移入種という大きな問題とそれに関わる動物観といったある種壮大なテーマに取り組むのであった。


10:20   開会あいさつ
亀山 章(東京農工大学)
10:30   「イスラムの動物観」
大川 玲子(日本学術振興会特別研究員)
11:00   「痴呆性高齢者に対するグループセッションでの動物介在の有用性について」
辻村 愛(麻布大学)
11:30   「昆虫に対する日本人の意識」
金岡 伸夫(大阪芸術大学)
12:00   「村上春樹の動物観をめぐって」
石田 おさむ(多摩動物園)
12:30   [昼食]
13:30   特別講演
「移入種への対応と動物福祉」
上野 吉一(京都大学霊長類研究所)
14:15   「野生化したタイワンザルの駆除をめぐる動物観」
野口 明史(環境省)
15:00   「サルをめぐる動物観と生物多様性保全」
瀬戸口 明久(京都大学)
14:30   「移入種への対応にあらわれる動物観」
若生 謙二(大阪芸術大学)
16:00  

[休憩]

16:15   総合討論「移入種をめぐる動物観」
17:00   閉会

上野 吉一(京都大学霊長類研究所) 野口 明史(環境省) 瀬戸口 明久(京都大学) 総合討論

 平成15年11月30日、動物観研究会公開ゼミナールとともに、ヒトと動物の関係学会第35回月例会が行われた。台風が近づく中雨天であったにもかかわらず室内には参加者で埋め尽くされた。亀山 章(東京農工大学)氏の開会あいさつに続き、大川 玲子(日本学術振興会特別研究員)氏によるイスラムにおける動物観をテーマにして、聖典コーラン(クルアーン)に書かれた動物たちについて解説とともに、それについての文化のなかで人々がもつ動物観をお話しされた。続いて辻村愛(麻布大学)氏による痴呆性高齢者に対する動物介在について、グループセッションを基本としたなかで動物の存在がどのように高齢者方の気持ちに影響したかといった報告がなされた。また金岡 伸夫(大阪芸術大学)氏による「昆虫に対する日本人の意識」では、特に昆虫に焦点を当てた意識調査から生物多様性保全を基礎とした今後の都市計画を視野に入れた発表がなされた。石田 おさむ(多摩動物園)氏は、作品世界における独特な動物の表現を分析し、作家村上春樹のもつ動物観を評価された。
午後には、移入種問題に対してのアプローチが行われた。上野 吉一(京都大学霊長類研究所) 氏による移入種問題の概説と対処の“難しさ”、教育の必要性が切に述べられ、続き野口 明史(環境省環境調査研修所)氏、瀬戸口明久(京都大学大学院文学研究科)氏によって、和歌山県のタイワンザルをめぐる問題点が詳細に述べられた。さらに若生謙二(大阪芸術大学環境デザイン学科)氏によって、移入種への対応にあらわれる動物観と表して、日本人の古くからもつ動物観とそれに対する移入種に対する考え方についてケラートの態度類型を用いた見解が述べられた。総合討論では、この困難な問題に対して意見が絶えず、時間を延長しての論議となった。生物多様性保全、遺伝的汚染といった生物学的観点からの移入種問題、そして動物愛護、環境保護団体、様々な人による意見をまとめ上げることが必要であり、今後、生物学的な教育のみならず様々な方向で教育を進めていく必要性、移入種問題に対する難しさ、総合的な取り組みが議論された。


 
     
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